この時期になると
やっと消えそうになっていた記憶が
まさに走馬灯のように蘇る。
燃えてるお友達の家を見ながら食べたソーセージとか
商品が何もないコンビニとか
ガスの臭いとか
お水の重さとか
ただただ冷静に
遺体を並べてる人の顔とか
大好きだった
震災前の阪急三宮の駅ビルとか
確かに昨日まで生活していた街が
瓦礫ガレキ瓦礫と灰になってしまったこととか
もう一生笑えない、って思ったこととか。
いつまでも昔の記憶をって
笑う人もおるやろうけど
まだダメみたい。
特にこの時間は
空気の振動にまで敏感になる。
揺れがくる、少し前の
キーンとした高周波のような
いや、聴こえないくらいの低音のような
振動、
静か過ぎる空気
揺れてる時よりも
お腹の奥で怖かった。
16年、か…。